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  • 2020/05/08

    リモートワークと指しゃぶり

    「最後のこれ1本吸ったら禁煙するぞ!」

     

    と宣言する人は、結局タバコが止められないという話がありますが、

    実際の統計はわからないものとして、そういうタイプの人っていますよね。

     

    どちらかというと禁煙に成功する人って、ちょっとしたきっかけで吸うの

    やめてみようかな、、って、喫煙を控えていたら日が経っていて

    「あれ?実は吸わなくても平気じゃん」って気づいてそのまま禁煙成功

    みたいなことってあると思うんです。お酒とかギャンブルとか、なんらかの

    中毒性のあるものはそうなのかもしれません。

     

    それって最近の「あれ?会社行かなくても良くね?会議も飲み会もZoomで良くね?」と似てません?

    会社に行くことが中毒性があるとは言いませんが、習慣が馴染みすぎてそれがない日常を考えたことも

    ないというか。わかっちゃいるけどやめられないというパターン。

    「よし!まずは今週準備して、来週からうちもリモート始めるぞ!」と意気込んでいる人ほど

    実は逆に振り切れず、意外と何かあるたびに不安になって会社に行ってみたりしてませんか?

     

    一方、準備もままならないまま、「今日退社したら明日からひとまずリモートにしましょう。

    いつまで続けるかはまた連絡します。」なんて緩いスタートを切ってリモート始まった人のほうが

    意外とすぐに順応しちゃって、気がついたら1ヶ月経っちゃいました。会社ってなんで行くんだっけ?

    みたいになってる人っていませんか?いわゆる宣言せずに実行できちゃってるパターン。

     

    それって子供の世界でも似てるなぁと思うことがあって。

     

    4歳になるウチの娘はとにかく「指しゃぶり」が治らないんです。ちょっと目を話すと

    ふわ〜って指が口に吸い込まれていく、ようで。

     

    保育園の先生に相談したときも

    「指を口から離しなさい!と叱ってもきっと無駄ですよー」なんて。

    「そういう時は気をそらせてあげるんです。ジーッとしてると手が遊んで口に行ってしまうので、

    例えば積み木みたいなことをさせてみたり、何かを持たせてあげたり、手をつないであげたり。

    とにかく自然と手が口から離れるような動作を促すんです。そうすると本人も気づかないうちに

    指しゃぶりなんてやめてますよー」とアドバイスされたりしました。

     

    大人も子供も関係なく、そういう何かをやめさせる手段って

    「幾つかの緩い外圧」だと思うんですよね。きつい外圧ではなくて。

     

    ひとつの大きな目標を達成させるために、緩い外圧を幾つか準備することで、その外圧に

    対応していると気がつけば大きな目標達成してたね、みたいなイメージ。

    指しゃぶりは子供の例でしたが、大人の世界でも同じなんじゃないかなぁなんて。

     

    もっというと動物なんて結局は強い何かには抵抗したりするんだけど、緩い外圧には弱い(適応してしまう)

    んだよなーって。特にヒトは同調圧力にも弱いですしね。やだやだ。

     

    リモート旋風で「もう行かなくていいじゃん。リアルな場所って要らなくね?」という風潮には個人的にはやや

    否定的ではあるんですが、それはそれとして、今回のコロナの影響での大きな収穫はそういう、緩い外圧を

    いくつか起こすことで人は大きく変われるし変わってしまう生き物なんだなぁということを知ったこと。

     

    「時には起こせよムーブメント」は必ずしも大きくなくてよくて、小さく緩いものでいいのかもしれません。

    ただそれが幾つか同時に起こすことが重要なんだな、と。

     

    なんだかよくわかりませんが、そんなことを考える中、挑発的に指しゃぶりを見せつける娘がいますけどね。